PT・OT・STの卵のみなさんこんにちは。すこみみ(@theratama01)です。
リハビリ職としての大事な大事な一歩を踏み出すための就職説明会。
もし採用担当者が、あなたの質問を聞いて「そんなことが聞きたいの?」とがっかりして、手帳にあなたの名前を書いて、その前に「×」をつけていたとしたら…考えただけでも怖くないですか?
しっかり考えて準備して、聞きたいことが聞けたのはいいけれど、実はそれが採用担当者失望させていたかもしれない。そんなの後悔してもしきれませんよね。
でも、実は、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の採用担当者を感心させる質問にはコツ(というかむしろツボ)があって、そこをわかっていれば「おっ、いい学生だ」と熱意は伝わりやすいんですよ(行ってる私が言うんだから本当です)。
そこでこの記事では「就職説明会で『この学生いいな!』と思わせるコツ」をお教えします。
就職説明会はあなたと病院・施設とのお見合いのようなもの。採用担当者も「これは!」と思う学生との出会いを求めてきています。いいと思った学生のことは、しっかり記録している病院・施設がほとんどだし、逆もまたしかりです。
リサーチ不足で泣くくらいなら、この記事を読んで、しっかり逆質問対策を立てて本番に臨み、採用担当者の手帳にあなたの名前を二重丸つきで書かせてしまいましょう!
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採用担当が「最初の」質問で聞きたくない3大ワード
採用担当者に最初から聞かない方がいい質問には大きく3つの要素があります。
それは、
- 調べてないな?と疑われる質問
- 受け身だな、と思わせる質問
- 仕事への情熱を疑わせる質問
です。
どんな質問・キーワードがそう思わせるのか、あなたにはこっそりお教えしておきます。
「どのような疾患の患者さんが多いですか?」→HP見てないな?
意中の病院のブースに行って、患者の疾患について質問なんかしたら「うちに興味ないんだな」と思われてしまいます。
なぜなら、その病院について、調べたらわかることも調べていないんじゃないか、と疑われるからです。
ちょっといいな、と思っていた異性の友達が、ちょっと調べればわかる自分の情報を何も持っていないってわかったら「あ、脈ないな」って思いませんか?
そして、脈のないって明らかにわかる子に、労力使おうって思いますか?(中には使う子もいるかもしれないけど…)
病院だって同じです。自分に興味を持ってくれていない学生なんだ、と受け止めると、これ以上のアプローチをしようという情熱を持ちにくい。
こんな風に採用担当者に思わせてしまう質問はほかにもあります。
- 貴院の強みは何ですか?
- 病院の理念を教えてください。
- どのような事業をされていますか?
これらはどれもその病院・施設のWEBサイトを見れば簡単にわかるので、極力調べておきたいものです。
あなたの携帯電話はスマホですよね。
それなら、例えば合同就職説明会で、本当は興味のなかった病院のブースに行けと先生に言われたとしても、直前にスマホでその病院のHP見ることができるはず。先生に注意されても「〇〇病院について調べたいんです!」といえばOKされるかも。
もちろん採用担当者も、すべての学生が本当に自分の病院を目指しているとは思っていません。でも一所懸命説明をします。それが礼儀だから。
だからあなたにも、礼儀としてWEBサイトを見ておいて欲しいなぁと思います。
採用担当者も人間なので「興味ないんだね…」と感じた日は帰りの足取りも(車だけど)相当重くなります。喜ばせてくれるとうれしいものなので、そこのところをよろしく!
「勉強会はありますか?」→自分で勉強しないの?
先ほどの「疾患」「理念」「事業」など、調べればわかる質問よりはマシですが、勉強や研修に関する質問も、言い方を考える必要があります。
なぜなら、勉強に関する質問は、場合によってはあなたを「自信のない学生」「受け身の学生」に見せてしまうからです。
採用担当をする管理職世代の療法士が若かったころ、職場で新人や職員のために研修を充実させるようなことはありませんでした。
療法士は自腹で学会に参加し、新しい書籍を買い、役立つ資格を取得していました。それらはすべて、自分の将来に跳ね返ってくるものだから、当然自分で学ぶもの、と思っていたんです。
と考えれば。
そういう世代の人には「職場が自分に何を与えてくれるか、何を勉強させてもらえるか」と聞くよりも「自分が何を与えられるか」を考えている学生だ、と印象付けるほうが効果的だと思いませんか?
だから例えば、
というように具体的であれば、勉強や研修について質問することは決して損にはなりません。
逆に、
- どんな研修を受けられますか?
- 研究は指導してもらえますか?
- 研修に行くのにお金を出してもらえるんですか?
という質問が開口一番に聞かれると、ただただ受け身だな、と非常にがっかりさせると覚えておきましょう(ちなみに全部実際に聞かれてがっかりした質問です)。
病院はボランティアでやっているものではなく、収益性を求める企業体です。ですから、最低限以上のことを自分で身に着けていて、かつ病院に質の高いリハビリを提供してくれる「コストパフォーマンスの良い」療法士に働いてほしいと考えます。これは当たり前のことです。
だから、「勉強させてくれるのを期待している」「学びにお金を出してくれることを期待している」学生にはがっかりしますし、自信がないんだな、と思ってしまいます。
自分の不安解消のためだけでなく、勉強に前向きな姿勢を見せた方がいいと考えての質問なら、もっともっと自分をよく見せる質問のしかたを身に着けておきましょう。
「通勤手当は出ますか?」→うちのリハのことは知りたくないの?
遊びじゃなくて仕事なんですから、福利厚生面は絶対外せない質問ですよね。
でも、自分の待遇に関する質問を真っ先にするのはやめておきましょう。
なぜなら、待遇に関する質問も、先ほどの勉強の件と同じく「自分が何をしてもらえるか」を優先している学生、という印象を採用担当者に与えるからです。
ほかにも、
- 寮はありますか?すぐ入れますか?
- 寮費はいくらくらいですか?
- 残業はどのくらいありますか?
- 年休は取りやすいですか?
といった質問から入るのはおすすめしません。
求人票に書いてあることもあるからもちろんそれは確認すべきだし、OBが勤めていればそれもわかりますよね。それに、残業や年休の取りやすさは、聞いても本当のことは教えてもらえないかもしれず、そう考えると損をしても得にはならない質問です。
待遇面を聞いてはいけないということではありませんが、本当に聞きたいひとつに絞っておくとか、最後の最後に申し訳なさそうに聞くとか、聞き方を工夫することは大事ですよ。
この前の説明会で「どなたか質問…」というかいわずかで手を挙げて「通勤手当は出ますか?」と聞いてきた学生が2名いて、苦笑してしまいました。
と思われますから、あなただけはそんなことのないように気をつけてくださいね。
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リハビリの採用担当者を感心させるのが簡単な理由
採用担当者に「おっ」と思わせるのは案外簡単、と最初に書きましたが、本当に簡単です。
なぜならリハビリの就職説明会に来ている採用担当者の多くは「人事・採用のプロじゃない」からです。
と、記事には初登場のせらたまちゃんがいうので、書いてしまうことにします。
こちらとしても、待遇から聞かれるよりはずっと当日気分が良くなることですしね!
「担当者」の多くは現場の課長や主任、中堅クラスだから簡単。
ネットで対策立てているあなたならご存知と思いますが、就職説明会であなたと話をしてくれる「採用担当者」の多くは、PT・OT・STの課長(科長)や主任、そしてあまりあなたたちと年齢が離れすぎていない中堅クラスの職員です。
つまり、本当の採用を行う「人事・採用担当の職員=事務部門の職員」とは限らないわけ。
彼らは熱い心を持った、あなたと同じ志で療法士になった人たち。だから、待遇をはじめとする「あなたが得すること」ばかり質問するとがっかりしてしまうんですよ。
なぜそういう人たちが就職説明会に出てくるか、というと、あなたたちの心に響くリハや職場の実態を教えてあげるほうが、あなたたちに職場の魅力を感じてもらえる、と本当の採用担当者である人事の部署の人が考えるからです。
あなたも、事務員の人に質問したって、自分の聞きたいことがリアルにわかるとは思わないですよね?
そういう理由で現場の療法士の先輩が出てくるのですから、百戦錬磨の採用のプロ攻略をする必要はありません。
ありませんが、逆にドライな、先ほど挙げたような待遇についての質問は相手に引かれやすい、という認識は持っておきましょう。
「人事担当になっている療法士」でも療法士。だから対策は同じ。
ただ、中には病院の事務長クラスになっている療法士もいます。それでも感心させるのは簡単です。なぜなら、彼らも元が「療法士」だからです。
根っからの、生え抜きの病院事務員は学校で習ってきたことも違って、ちょっとマインドが療法士とは異なることが多いです。
その人たちと違い、理学療法士や作業療法士から事務長になった人は、どんなに経営視点になっていても、マインドは医療従事者なんですよね。
だから、彼らが来てほしいと思う学生は、やっぱり利己的質問をするよりもリハマインドを感じられる質問を最初にしてくれる学生です。
療法士はドリーマー。熱いハートに惹かれてしまう!
この前ツイートしましたが、患者さんを心から支援したいと思っている療法士は、リアリストというよりはドリーマー(リアリズムも本当はとても重要で、もう少し現実見ようよ、と私は思っていますけど)。
療法士の就活生さん。
お、この子いいな、と記憶に残したいなら、自分が何をしてもらえるかばかり聞かないこと。
— STすこみみ@管理職ブロガー (@theratama01) 2018年7月23日
(こんな風なツイートをちょくちょくするのでフォローしてね。(@theratama01)
だから、自分たちが一所懸命やっているリハビリについて何も突っ込んで聞いてもらえないと、それはそれはがっかりします。
だから、就職説明会の前には病院のWEBサイトくらいはしっかりチェックして、どんなリハビリをやっているところか、強みは何か、患者さんにどうなってもらいたいと思っているのか、知っておきましょう。
先端的なリハをやっていたり、他職種や前方・後方連携など、チーム医療に力を入れているところであれば、かなりの確率で学会発表をしています。
チェックしておくとよい学会や研究会は、ご覧のとおり。ごくごく一部です。
- 職能団体の学会
- リハ医学会
- 義肢装具学会
- 高次脳機能障害学会
- 音声言語医学会
- リハ・ケア合同研究大会
- 回復期リハ病棟協会研究大会
- 自動車運転に関する合同研究会
私が言語聴覚士だから、ちょっとそっちに寄りすぎ?かもしれませんが、自分の職種のことはあなたの方がご存知でしょうから、しっかり調べてみてください。
そして、それを踏まえて質問すれば「おっ興味持ってくれてるんだな」と好印象を与えることができますよ。
就職説明会前に読んでおきたい本ベスト5!
就職を意識しだしたら、できるだけ早めに準備は始めておきたいもの。ですが、実習や試験に追われてあわててするのであれば、最低限必要なところだけでも眺めてみてください。
採用の決め手となるヒントがいっぱい書かれていますよ。
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まとめ
PT・OT・STの就職説明会が最初に開かれるのは、多くは臨床実習1期が終わった頃。
1期と2期の間はとても短い期間しかあいてなくて、準備も十分できないかもしれません。
でも、良い病院・施設との出逢いは、あなたが療法士になってよかった!と思えるかどうかを左右する大事なもの。
だからあなた自身もできる限りの準備をして、採用担当者に「おっ!この学生いいな!うちの病院受けてくれないかなぁ」と思わせる質問をぶつけてやりましょう。
- 準備不足の質問は相手にバレる。ホームページくらい読んで、書いてあることは質問しないこと。
- 勉強や研修に関する質問は、受け身ととられない工夫が必要。
- 待遇に関する質問から入ると「仕事に興味ない、うちのリハなんてどうでもいい学生」と思われる。求人票の確認や先輩からの情報収集が先。
- 就職説明会に来る採用担当者は、人事担当ではなく現場の職員であることが多い。彼らの心に届く、熱い質問をしよう。