学生から電話がかかってきたとき、実習指導者(バイザー)がどんなことでうんざりするのか、気になりませんか?
実習だけでなく採用にも関わっていて、たくさんの学生からの電話を受けているわたしですが、どうもみなさんNGだって気づいていないんじゃないかな、と思う電話のかけ方が3つあるんです。
今回は、これから電話をかけるというあなたに、ブログだから教えられる3大NGについて、こっそりお教えします。
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失敗はしていい!でも電話のかけ方くらい知っておこう
先日の記事で、わたしは「固定電話(イエデン)に電話がかかってこない(両親への電話を取る機会がない)現代、学生が電話に慣れていないのは当たり前」と書きました。
もちろんわたしは本気でそう思っていて、慣れない電話で学生が緊張して失敗すること自体には不快感をもちません。
でも、マナーを知らないまま電話してきたな、と思う学生の電話には、ごめんなさい、はっきりいってうんざりします。
人間だから失敗しても当然。
でもね、調べればわかるような、電話のかけ方の基本すら押さえていない学生には、知らないことを調べる、という姿勢がないんだな、と失望します。
この人、専門の領域についてのリサーチマインドも、きっとないんだろうな、と。
あなたは、電話をかける前に、電話のマナーをきちんと調べて、十分な練習をしているといいきれますか?
失敗自体は気にする必要はありませんが、準備をしていないなら、それは即刻改善すべきです。実習地への電話は、就職にも影響すると思って、しっかり練習してくださいね。
今回の記事と一緒に読むと準備は万全!どこにも出ていない、臨床実習窓口担当だから知っていることも書いてあります。
電話のNG①「こんにちは~」
まずはこのやりとりを見てください。
はい、この赤字の部分の何が悪いと思いますか?
「こんにちは」はビジネス電話では使わない
みなさんが実習地にかける電話は「ビジネス電話」です。
学生であっても、仕事中の実習指導者に対して、実習にかかわるフォーマルな電話をかけるわけですから、ビジネスに属する。これはわかりますね?
そのうえで知っておいてほしいのですが、ビジネスに関する電話では「こんにちは」という挨拶用語は使いません。
「こんにちは」はある程度親しい関係にある人に使うあいさつで、会ったことのない目上の方や仕事関係の方に使うにはフランクすぎる、つまり遠慮がなさすぎるあいさつなんです。
たとえば、患者さんのお宅にお電話を差し上げるような場合は、親しみを込めて使う場合はありますが、それでも基本的に目上の人には使わないと思ってよいでしょう。
病院でも施設でも会社でも同じですが、大人の働く場所、しかも自分がこれから実習でお世話になるところに電話をかける時に「こんにちは」なんていってはいけません。絶対に!
「こんにちは」といわれただけで、かなりうんざり、そしてがっかりされると肝に銘じてください。
正解はこれ!
さあ、どうでしょう。
わたしがここで一番言ってほしい言葉は、赤字の「お忙しい所恐れ入ります」というひとこと。
仕事中の相手に対して「お忙しい中わたしのためにお時間をさいていただいてもうしわけありません」という気持ちを表す、こうしたクッション言葉を使いましょう。
全体の流れについてはまたあらためて書きますが、今回はNGワードを知ってほしいので、
電話のスタートでは「こんにちは」はNG!「お忙しいところ恐れ入ります」または「お忙しいところ失礼します」からはじめよう!
これは必ず覚えてください。
電話のNG②「あ、えと…」
さきほどのやり取り例に出てきた「あ、えと…」も要注意!「あ~」「え~」も含め、こうしたことばを多用するのは避けましょう。
これを聞いたら相手は「できない学生」と思う
「あ、えと…」を聞いたら電話口の相手は「ハキハキしない、できない学生だなあ」という印象をもってしまいます。実際は違っても、です。
おそらくあなたから電話をかけたときには、相手が出るまでのコールの間、一所懸命心を落ち着けようとしていると思います。
それでも相手が電話口に出ると焦ってしまって、次の一言を探すために、ついつい口が勝手に「あ、えと…」といってしまうのでしょう。
でも、これはダメ。
電話の最初の一言ならまだしも、何かいおうとするたびに「あ、えと…」となれば、バイザーはうんざりします。
どうでしょう?「はっきりしろ!」といいたくなりませんか?
正解はこれ!
いかがですか?
要所要所でこのように「承知しました」や「恐れ入ります」などのクッション言葉を入れると、ハキハキしない転じて「できる学生」の印象を与えられます。
ほとんど同じ内容なのに、出だしが「はい」や「承知しました」となるだけで、ものすごくハキハキした感じになりました。
これは電話だけでなく、普段のやりとりでも同じです。今から学校の先生とのやり取りで練習して、実習本番では自然に使えるようにしておきましょう。
ハキハキしない印象を与える「あ、えと…」は使わず、クッション言葉を使いこなせるように練習しましょう!
電話のNG③ 語尾を伸ばす
最初の例で出てきた、
のような、語尾を伸ばす話しかたもNGです。
語尾を伸ばすのはだらしない!
語尾を伸ばすと、それだけでとても幼く、だらしがない印象を受けるんです。
自分ではそうしているつもりはないかもしれません。
でも、意識しないうちに相手に悪い印象を与えているかもしれないと思ったら、怖くないですか?
自分の話し方のクセを知っておこう
これを何とかするためには、自分の話し方のクセを知っておく必要があります。
自分の話しているところを聞くのはとても恥ずかしくて勇気のいることなのですが、効果てきめん。
わたしの職場の若いPTで、自分の話をもっとわかりやすいものにするために、といって、自分が研修講師をするときに録音していた人がいます。
その彼は、研修の講師を依頼するたびにどんどん上手になって、今では安心して任せることができるようになりました。
本当に自分のことを何とかしたい、と思っている人は、恥ずかしくてもつらくても、きちんと直す努力をしているんです。
話し方を今直しておくと、この先仕事をしていく上でも必ず得をします。
面倒をいとわず、自分のクセをぜひ確認しておきましょう。
語尾を伸ばすとだらしない印象を与えます。自分では気づけないことばのクセは録音して確かめて。今直すことは将来必ず役立ちます!
まとめ
電話のかけ方については、ある程度決まった形があります。
その形は、実習生のための書籍を読めばわかることですが、今後ここでもお伝えしていくつもりです。
ただ、今回わたしがとくに例を示した3大NGは、学生向きのものには理由も含めて十分な説明がなかったので、真っ先にお教えしました。
習慣的に使っている言葉や話し方のクセは、簡単には直せません。もちろん、この記事を読んでも変わりません。
でも、これを読んだあなたは、変われるチャンスを得たのです。
無理だと思っても直す努力をする。
そうすれば、あなたは必ず誰よりも好印象を残せるはず!
- 実習指導者にかける電話はビジネス電話。挨拶は「こんにちは」ではなく「お忙しい所恐れ入ります(失礼します)」にするとデキる感がUP!
- 「あ、えと…」を多用すると「できない」「ハキハキしない」と思われる。クッション言葉を上手につかおう!
- 語尾を伸ばすのはだらしないと思われるもと。自分の話し方のクセを知って直せば、この先もずっと得をする!